政府の勧めるZEH住宅

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2050年のカーボン・ニュートラルの実現へ向けて、日本政府はZEH(ゼッチ)住宅の普及促進を支援しています。

ZEHには、一定の基準が定められており、その基準をすべてクリアした住宅がZEH住宅として認定されます。

ZEH4つの基準

  • 強化外皮基準(断熱性能)
  • 基準一次エネルギー消費量を20%以上削減
  • 再生可能エネルギーの導入
  • 基準一次エネルギー消費量から100%削減

まずは、エネルギー消費の少ない家つくるためには断熱性能に優れていることが前提となります。外皮性能とは断熱性能のことで外皮平均熱貫流率(UA値)で表すことができます。

日本全国をエリアごとに分けて省エネ基準地域区分を定めています。

北海道は3つのエリアに分かれています。旭川は1地域、札幌は2地域、函館は3地域となります。

ZEH基準を満たすためには、UA値を厳しい寒さの旭川や札幌では0.4[W/㎡K]以下、函館では0.5[W/㎡K]以下となっています。※数字が小さい方が断熱性能が優れている

さらにUA値だけではなく平均日射取得率(ηAC値)や気密性能、防露性能も考慮しなければならないと定められています。

ZEH4つの基準の2つ目、基準一次エネルギー消費量を20%以上削減するためには、住宅設備の高効率化が必要不可欠です。冷暖房、換気、給湯、照明のエネルギーを上手に活用できる設備システムを導入するということです。

ZEH4つの基準の3つ目、再生可能エネルギーの導入

エネルギーを創る住宅、そのために太陽光発電システムなどを導入しなければなりません。

ZEH4つの基準の4つ目、20%以上の省エネをクリアした上で、再生可能エネルギーを創出し、100%削減できる住宅を目指す必要があります。

「家庭で使うエネルギー」-「断熱・省エネ・創エネ」≦ゼロ・エネルギー

年間エネルギー消費量の合計と、創エネルギー量の差し引きがゼロ以下を目指しているということで、家電などすべての光熱費をゼロにするという訳ではありません。

ZEHの種類

資源エネルギー庁(ZEHの定義)

Nearly ZEHの基準とは?

十分な発電ができない、創エネが難しい、「寒冷地」「低日射地域」「多雪地域」にはNearly ZEH(ニアリーゼッチ)という定義があります。

この場合、20%以上の省エネをクリアした上で、再生可能エネルギーを創出し、75%削減できる住宅を目指す必要があります。

ZEH Orientedの基準とは?

都市部などのエリアでは狭小地に住宅を建築するケースがあり、十分な発電ができないこともあります。こうしたエリアではZEH Oriented(ゼッチオリエンテッド)という定義があります。

  • 広義の意味でZEHの基準を満たしている
  • 北側斜線制限の対象となる用途地域である※1
  • 敷地面積が85㎡(25.7坪)未満である
  • 2階建て以上の新築戸建て住宅

20%以上の省エネ性をクリアしていれば、太陽光発電や蓄電池などの創エネ設備がなくてもZEHと認められます

※1:第一種低層住居専用地域・第二種低層住居専用地域・第一種中高層住居専用地域・第二種中高層住居専用地域

ZEH+とは?

ZEH住宅の上位モデルとなるZEH+(ゼッチプラス)は基準一次エネルギー消費量を25%以上削減することに加えて以下の2項目以上をクリアする必要があります。

  • 外皮性能の更なる強化
  • 高度エネルギーマネジメント(HEMS)により太陽光発電システムの発電量を把握した上で住宅内の冷暖房、給湯設備などを制御可能であること
  • 電気自動車を活用した自家消費の拡大、V2H充電設備の設置

ZEH+基準を満たすためには、旭川や札幌では外皮性能を0.3[W/㎡K]以下、函館では0.4[W/㎡K]以下となっています。


注文住宅のZEHの供給実績

資料:ZEHロードマップフォローアップ委員会

政府は第5次エネルギー基本計画において、2020年までにハウスメーカーなどが新築する注文戸建住宅の半数以上でZEHの実現を目指すという目標を掲げていましたが、大手ハウスメーカーでは56.3%となり目標達成しています。

一方で注文戸建住宅の全体では、24%の水準に留まっています。

これは各地域の工務店、建築会社のZEH供給率が9.4%という低水準だからです。

2021年に閣議決定された第6次エネルギー基本計画においては、2030年の新築戸建住宅の6割に太陽光発電設備が設置されることを目指すこととされていますからZEH住宅の普及を加速させていくことが必要です。

2022年現在、ZEH住宅を標準化している工務店、建築会社が少し増えてきている印象もありますが…国の決めた方針に従わない建築ビルダーって今後は淘汰されていくのではないでしょうか?

本来、その地域の気候、風土を知り尽くした地場の工務店が積極的にZEH住宅を推奨するべきではないでしょうか!

北海道は1月、2月の降雪時期には発電しないエリアもありますが、年間を通して涼しい気候なので発電効率は良く、太陽光発電には適さないということはありません!

ZEH住宅の推進を大手ハウスメーカーが出来てなぜ?地場の工務店ができないのか?

それは…太陽光を勧めない建築会社は、ただ経験がないだけ、説明がめんどくさい、建築費用が膨らみ資金計画で住宅ローンが通らなくなるのが心配など。言い訳があるのでしょうが

2030年には、6割の新築の戸建住宅は太陽光付きです!

施主にとって資産価値のすぐに下がる家を建てるのは嫌です。

ただ安いだけの家、見た目は新築でも性能の悪い家は2025年からは建築確認の段階でNGとなりました。

札幌では外皮性能を0.46[W/㎡K]以下、函館では0.56[W/㎡K]以下の性能の家は建築不可

令和4年(2022年)6月17日に「脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律(令和4年法律第69号)」が公布されて小規模住宅も2025年に省エネ基準適合義務化となりました。

国土交通省~建築物省エネ法

じっくりと考えて家を建てましょう!時代は変わっています

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